学習塾 ソアラ: 八王子 恩方地区(西寺方、上恩方、下恩方、小津町、川町)にある少人数個別指導学習塾

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#author("2016-09-15T10:42:34+09:00","default:editor","editor")
#author("2016-09-15T15:21:21+09:00","default:editor","editor")
*解答例 [#q748bfde]

ここでは相似図形の面積を求める方法を使ってみましょう。
ここでは相似図形の面積を求める方法を使う。

$a > b$ としても一般性は失わない。
下図にあるように、半径 $a$ の円を重ねて書く。

下図にあるように、2つの三角形 $\triangle AEC$ と $\triangle ADB$ にそれぞれの外接円を書き加える。
それぞれの半径を $R$、$r$ とする。
また $\angle DEC = \theta $ と表しておく。
以上の準備から代数的に解くことにしよう。
&ref(./解答例.png,200x200);

&ref(./解答例.png,400x400);
円からみれば題意の楕円は短軸方法に $\frac{b}{a}$ 倍したものだから、求めるべき楕円の面積 $S$ は

まず明白な関係を列記する。
- $AB = AC$ 
- $\angle EBD = 30^{\circ}$
- $\angle DCE = 20^{\circ}$
- $AE = EC$ ($\triangle AEC$ が二等辺三角形だから) 
- $CD = BC$ ($\triangle CBD$ が二等辺三角形だから) 
$S = \pi a^2 \times \frac{b}{a} = \pi a b$

次に三角形と円の間の大事な関係を見出そう。
正弦定理を使えば、
- $AC = 2R\sin(40^{\circ})$ 
- $AB = 2r\sin(50^{\circ})$ 
- $AE = 2R\sin(20^{\circ})$ 
- $AD = 2r\sin(30^{\circ})$ 
#hr
積分を使わずに求めていますから、このやり方が適当かどうか半信半疑かもしれません。
まずはこういう方法もあるのだという事を三角形や四角形の面積で確認してみましょう。
積分を使っても、この方法が適切であることが示せます。

ここで関係$\sin(\theta) = \sin(180^{\circ}-\theta)$を使っている。
さて楕円の問題は、この解答のように円に相似拡大して検討するとよいことがあります。
大学入試でもこの解答のように円を使うことで、わざわざ積分しなくても解けてしまう問題が少なくありません。

$\triangle EDC$ に余弦定理をあてはめて、
- $ED^2 = AE^2 + AD^2 -2AE \cdot AD \cos(20^{\circ})$
さぁ、他の方法も考えてみなさい。

また
- $CD = AC - AD$

であるから、以上によって得られた式と次の関係
- $ED / \sin(20^{\circ}) = CD / \sin(\theta) $

(※ おなじく$\triangle EDC$ に正弦定理を適用した)

から、
$$\theta = 30^{\circ}$$
となることがわかる。
なお、値を得るにあたって、さらに三角関数に関わるいくつかの公式、例えば倍角公式、3倍角の公式を使った。注意せよ。

#hr
他の解き方についてはともかく、今回の解法では二つの円を追加したことが見通しをよくした。
このように三角形の問題では円が使えないか検討することも大事である。