学習塾 ソアラ: 八王子 恩方地区(西寺方、上恩方、下恩方、小津町、川町)にある少人数個別指導学習塾

#author("2016-10-17T19:23:44+09:00","default:editor","editor")
#author("2016-10-17T19:35:11+09:00","default:editor","editor")
#description("有益な教材; 算数・数学; 問題; 計算;")
//#contentsx
*問題 [#g33511d5]
濃度 $10 [\mathrm{g}/\mathrm{ml}]$ の塩化コバルト溶液を作成した。
これを $A$ とする。
この溶液 $A$ を希塩酸で希釈して濃度の異なる溶液を5つ作りたい。

さらに溶液 $A$ を $1$ に対して希塩酸 $\frac{1}{4}$ を加えたものを $A'$ とする。

溶液 $A$ および $A'$ から、表にあるように希釈して溶液をつくろう。
|>|CENTER:溶液|h
|$A$|溶液 $A$ そのまま|
|$B$|溶液 $A$ を2倍希釈|
|$C$|溶液 $A$ を4倍希釈|

|>|CENTER:溶液|h
|$A'$|溶液 $A$ 1に対して希塩酸 $\frac{1}{4}$ |
|$B'$|溶液 $A'$ を2倍希釈|
|$C'$|溶液 $A'$ を4倍希釈|

このとき、これら6種の溶液の濃度はいくらになるか。

#hr
「希釈」は溶媒を加えて薄めることですね。
蕎麦つゆのラベルによく書いてあるものです。

さて、この問題は当方が前職で大学生に実習課題として与えた問題です(若干変えてある)。
こんな計算に学生10人くらいが額を寄せ合って1時間位、あるいはそれ以上議論しあって実習が遅々として先に進まないことが毎度のことだった。
何故にこんなに時間がかかるのか、良く観察してみると、
-「希釈」の意味はわかる。混ぜる体積もわかる。でも濃度がいくらになるのか分からない。
こんな計算に学生10人くらいが額を寄せ合って1時間位、あるいはそれ以上議論しあって。
それでもなお遅々として実習が先に進まないことが毎度のことだった。
何故にこんなに時間がかかるのか。

これだけ頭数並べて時間かけて答えを導いても、必ず数人はおかしな結果を出してくる。
-なぜか「濃度」が濃くなったり
結局、「濃度」そのものの理解が乏しいんだな。
-「希釈」の意味はわかる。混ぜる体積もわかる。でも濃度が計算できない。
-なぜか「濃度」が濃くなる
-そもそもなぜ混合するのか、分からなかったり。

単に「濃度」の理解が乏しいだけの子が大半で、そういう子はちょっとした説明で解決するんだけれど。
そもそも算数があやしい子もいるんだな。
数を使って考える、というのが。
公務員試験でいうところの数的思考がもう少し、という感じだな。

実技では、「希塩酸」で希釈しろと書いてあるにもかかわらず、「水」で希釈したりするのが出てくる。
完全にそばつゆだと思っているんだろうな。
こちらは
-わかったつもり

読解力があやしいんだろうな。
固定観念が先に来ちゃうんだろう。

希釈という言葉はともかく、このような濃度計算は医療系、生命科学系、化学系その他で必須です。
難しいことをやれと言っているのではなく、小学生で学ぶ算数です。
きちんと理解して欲しいものです。

ちなみに「彼ら」は「医療系」の大学生です。
#hr
&tag(教材,算数,数学,問題,計算,四則演算,加減乗除,小学,中学,高校,大学);