- バックアップ一覧
- ソース を表示
- 教材アーカイブス/物理/問題/電磁気学/001/解答例2 は削除されています。
- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
#author("2020-07-14T19:47:28+09:00","default:editor","editor")
*解答例 [#b829e426]
[[こちらで>../解答例1]]初等幾何学的にアポロニウスの円を使って求めたので、今度はベクトルでも。
#author("2020-07-16T14:04:37+09:00","default:editor","editor")
やってることは変わらないのだけれども...
$\mu = Q_{1}/Q_{2} < 1$ としておこう。
&ref(./A1.png,300x300);
ポテンシャルが0なのだから、
$\frac{Q_{1}}{r_{1}}-\frac{Q_{2}}{r_{2}} = 0$
なので、
$$r_{1} = r_{2} \times \frac{Q_{1}}{Q_{2}} = \mu r_{2}$$
ここで2乗をとって、
$r_{1}^2 = \mu^2 r_{2}^2$
とすれば、
$$(\vec{OP}-\vec{OA})^2 = \mu^2 (\vec{OP}-\vec{OB})^2$$
すると、
$$(\vec{OP}-\frac{\vec{OA}+\mu\vec{OB}}{1+\mu})(\vec{OP}-\frac{\vec{OA}-\mu\vec{OB}}{1-\mu}) = 0$$
ここに出てきた2つのベクトル、
$$\vec{OS}=\frac{\vec{OA}-\mu\vec{OB}}{1-\mu}$$
$$\vec{OT}=\frac{\vec{OA}+\mu\vec{OB}}{1+\mu}$$
は定ベクトルであるから、
結局、
$$\vec{SP} \perp \vec{TP}$$
すなわち、点Pは2点SとTを直径の端点とする円周上にあることがわかる。
----
では、これらのベクトルの位置関係や円の特徴をみていこう。
&ref(./A2.png,400x400);
改めて、
$$\vec{OS}=\frac{\vec{OA}-\mu\vec{OB}}{1-\mu} = \vec{OA} + \frac{\mu}{1-\mu}\vec{BA}$$
$$\vec{OT}=\frac{\vec{OA}+\mu\vec{OB}}{1+\mu} = \vec{OA} + \frac{\mu}{1+\mu}\vec{AB}$$
点Oを円の中心におくことにしよう。
円Oの半径$k$は、
$$k = \frac{\mu}{1-\mu^2} AB $$
また、
$$OA = \frac{\mu^2}{1-\mu^2} AB = \mu k$$
$$OB = \frac{1}{1-\mu^2} AB = \frac{1}{\mu} k$$
だから、
$$OA \times OB = k^2$$
で、2点AとBは円Oによる反転の関係にあることがわかる。